ここでは、大正時代の日本と世界の関係について解説します。 世界の出来事を考えると。大正3年に第一次世界大戦がはじまったのが最も大きな出来事です。日本では、大正デモクラシーと呼ばれる、比較的自由な文化が広まりましたが、大正の終わりに普通選挙法や治安維持法が制定され、大正デモクラシーの雰囲気は途絶えてしまいます。 一方、明治時代からの殖産興業政策によって工業力が高まった一方、公害問題も顕在化したのもこの時代です。公害問題の解決のために田中正造が活躍したということは有名です。
【1912】大正天皇が即位。 【1914】サラエボ事件を契機に、第一次世界大戦が起こり、日本も参戦。 【1915】中国に対して21か条の要求。 【1917】ロシア:レーニン率いるボルシェビキによる革命→ソ連(1922〜91) 【1918】米価の暴騰を受け、米騒動が起こる(富山) →その後、米問屋などが襲われる事件が全国各地で起こる。 【1918】ウィルソン「十四か条の平和原則」 【1919】パリ講和会議 ◎第一次世界大戦の講和会議。ヴェルサイユ条約に調印。 ◎敗れたドイツは多額の賠償責任を負い、経済が疲弊。インフレ(品物の値段が非常に高くなること)でドイツ国民の暮らしが苦しくなった。 ◎新たな国際体制構築についても討議→国際連盟設立へ 【1920】日本、国際連盟(国際連合の前身の組織)に加入。常任理事国になる。 【1922】全国水平社ができる。 【1923】関東大震災。 ◎阪神大震災や東日本大震災と同じく多くの被災者を出した地震。 【1925】普通選挙法、治安維持法の制定。 【普通選挙法について】 ◎これまで選挙に参加できるのは一定の税を納めることができる富裕層の男子のみだったが、この年から満25歳以上の男子はすべて投票できるようになった。 ◎なお、女子が選挙に投票できるようになったのは太平洋戦争の終結後。 【治安維持法について】 ◎治安維持法は、治安警察法よりも罰則が強化された。 →民主主義・自由主義・平和主義などの意見を言うと取りしまりの対象となったため、人々が戦争に反対することもできなくなった。 ◎明治末期の桂太郎内閣への倒閣運動から、大正デモクラシーとよばれる民主主義的な運動や風潮が流行し、大正時代の文化にも影響した。しかし、治安維持法の制定で、大正デモクラシーの雰囲気が絶たれることになった。
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