最後に、小さな政党同士が連携して連合を組んだ場合を想定しましょう。一番最初のモデルでは、D党とE党は両方とも議席を失いました。しかし、かりにD党とE党が政策的に近い場合、D党とE党が妥協を繰り返しながらも選挙協力として連合を組んだとしましょう。すると、単純に言えばD+Eの連合は1議席を獲得でき、代わりにA党は議席を1つ失う結果になりました。 そもそも、D党とE党が何らかの政策をどうしても実現したいという場合、D党とE党が両方とも0議席になるよりは、D+Eの連合から代表者として1議席を取ったほうがよいわけですから、小政党同士の連携は時には有効になることがあるということが言えるでしょう。 逆にいえば、A党の政治に対して不満が大きくなっている場合、「反・A党」という目的でD党とE党が連携することが有効になるという表現に言いかえることもできるといえます。また、大きな政党では少数意見は反映されにくいので、大きな政党に対抗して小さな政党同士が連携するということ、ある政治家の言葉を借りれば「小異を捨てて大同につく」という手段が少数意見の反映のためには有効ということもいえそうです。
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